アンジェリークのお部屋


ピンポーン。
「あら、どなたかしら。」
「あー、アンジェリーク。」
「あの声は、ルヴァ様だわ。」
アンジェリークは椅子から立ち上がると、急いで部屋のドアを開けました。
「こんにちは、ルヴァ様。」
「あー、アンジェリーク、あの・・・。」
何か言いかけてルヴァは、じっとアンジェリークを見つめ直しました。
「もしかして、勉強してらしたんでしょうか?」
アンジェリークの机の上に広げられた本に素早く目を留めたルヴァは、遠慮がちに尋ねました。
「はい。でも、少し休憩しようかと思っていたところなんです。」
一旦肯定してから、しかし、すぐにアンジェリークはルヴァをお茶に誘いました。
「ちょうどお茶を入れようかなって思ってたので、ルヴァ様、一緒にいかがですか?」
「ええ?いいんですか?」
躊躇いがちなルヴァをアンジェリークは大きく頷いて部屋に招き入れたのであった。

アンジェリークはルヴァをテーブルに案内すると、いそいそと立ち振る舞って、ルヴァの大好きな緑茶を入れてきた。
「あー、緑茶ですかー。あなたは本当によく私のことを知っていてくれるんですね。」
嬉しそうに言ったルヴァにアンジェリークはほんのり頬を染めた。
そのかわいらしい様子に見とれたルヴァであったが、やがて思い切って話し始めた。
「あのー、アンジェリーク。この間は、その、チョコレートをありがとうございました。それで、そのー、今日は、あなたにお尋ねしたいことがあって来たんです。」
改まった表情のルヴァに、アンジェリークは思わず緊張した。
「ああー、そんなに緊張しないで下さい。」
ルヴァは困ったという表情を一瞬浮かべたが、大きく深呼吸すると、再び話し始めた。
「私のことを、その・・・。はあ、いざとなったら緊張しちゃいますね。ええーっと、あー、女王候補として私のことをどのくらい知っているか答えてくれますか?」

「はいっ!」


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