LOVESTORYは夢の中
月と星の輝く空をアンジェリークはまんじりともせず見つめていた。
見慣れたはずの空なのに、何故かしら淋しくて、迷子のように心細くなって窓を閉めた。
机の上には、大好きだった星空の神話の本が開いたままになっている。
9つの異なる力を持った星と、その星を束ねる太陽の果てしのない物語。
星空はアンジェリークの心を不思議な懐かしさを思い起こさせる。
帰れない思い出に心を馳せ、遠い記憶を呼び覚ます、そんな気がして、アンジェリークは無意識のうちに頬杖を付いていた。
「どうした、アンジェリーク?」
カティスの穏やかな声がアンジェリークを現実に引き戻した。
その微笑みは、どんな言葉よりもアンジェリークに安らぎを与えてくれる。
「考え事の邪魔をしたかな?」
少しばかり含みを持った声がアンジェリークを抱き上げた。
アンジェリークは一瞬身を強張らせて緊張したが、カティスはそのまま腕を巧みに絡ませて、彼女を膝の上に抱き寄せた。
額にキスすると、アンジェリークの緊張が少しだけ和らいだのがわかる。
カティスは、アンジェリークの顔がよく見えるようにと、彼女の顎に指先をあて、そっと上向かせた。
優しいすみれ色の瞳に見つめられると、思わず吸い込まれそうな錯覚に陥り、アンジェリークはまた俯いてしまった。
「顔を、よくみせてくれないか。アンジェリーク。」
だが、その言葉が終わらぬうちに、アンジェリークを抱く両腕に力が込められたかと思うとカティスのは頭をかがめ、情熱のままにキスをした。
その瞬間、光のかけらがアンジェリークの目の前ではじけた。
耳元でカティスの声がささやく。
「愛しているよ、アンジェリーク。」
ふたりの唇がまた重なった後は、単なる心と心の出逢いを遙かに越えるものになったのであった。

おわり 
<あとがき>
あまりにも有名なネオロマンスゲームですので、今更説明するまでもないですね(笑)。
美しいアンジェCGを描かれる聖音様(BlueDrops)から頂いたカティス様CGのイメージ創作です。
私はルヴァ様1stなのですが、カティス様は別格。
トップに飾らせていただいていた時には、「Fantastic Fortune」のシオン×ディアーナの創作を張り付けていたのですが、宝石箱に納めるに当たって本来のアンジェ・バージョンも書かせていただきました。
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